東南アジア視察(ベトナム・ホーチミン)

東南アジア視察の最後は、ベトナム・ホーチミンです。

JETROホーチミン事務所のお話

〇2007年から2008年にかけてものすごいインフレになった。20%くらい。為替も急に切り下げられた。
〇当時製造業でストライキが起きる。その後、リーマンショックでインフレは収まる。
〇しかし、また今年インフレに。20%くらいの。ストライキも起きる。日系企業では矢崎、キャノン。
〇政府としてインフレ対策として緊縮財政に。銀行の金利20%近く上げて、貸出抑制。なかなかお金が回らないように。
〇今年に入ってインフレは落ち着く。7%前半。貿易の方も均等に。
〇一方で、激しい政策をやりすぎたために、反動で国内景気が非常に悪い。
〇上半期倒産21000件。銀行の不良債権貸出総額の10%に。貸し渋りや貸しはがし。
〇内需が非常に悪い。特に不動産関係、建築、建材業。
〇車の販売台数も、昨年138000台が今年は10万を切る。
〇モノが売れなくて困っている。政府は政策を切り替えて、内需を盛り返そうと。金利を大幅に下げ(15%以下に)再度内需拡大を図ろうとしている。
〇労働集約型や中小企業に対して法人税3割カット。
〇消費税、4・5・6の第2四半期9か月支払い猶予。個人所得税は5〜35%の累進課税。
5%以下は下半期0%にするなど。基礎控除400万のところ900万にするなど。
〇消費を拡大させる政策に取り組んでいる。共産党政権なので、思い切った政策。
〇内需はひどいが輸出加工産業は好調。委託加工の産業、洋服や靴。
〇水産品、工業品。サムソンは北でスマホの工場。世界中に輸出。
〇日系では星下電気(?)。ベトナムに工場が6つ。iphoneのイヤホンを作って世界中に輸出。
〇自動車の電線、大手4社でハーネスケーブルの1万人規模の工場。
〇マブチモーター・日本電装など輸出加工型、ベトナムを輸出基地に。

ひょうご国際ビジネスサポートデスク
ホーチミン チーフアドバイザー 浅井氏
〇京都の大学在学中に震災。そのまま卒業に。
〇在学中にベトナムの研究をやっていた。長田にもベトナム人の友達。ハノイ出身の友達のところに行って、95年96年とハノイで大学に行った。学部入学ではなく、ベトナム語科に語学留学。その後、日本に戻って第2新卒。白星社がホーチミンに進出していて、手伝うことに。
〇当時、ホーチミンにはコトブキが進出していて10社ほどあった。日航がホーチミンで建てようとしていたホテルをマリオットが引き受けて、誰かマリオットの冠をつけてやってほしいということで、コトブキが手を挙げてコトブキ・マリオットに。5つ星のホテル。97年、アジア通貨危機を受けてダメになった。タイの不動産投資の含み益から一瞬で。ホテルストップ。甲南の仲間に、ベトナムに投資を呼びかけていたが、軒並み警察にやられた。海外投資をストップに。芋づるで白星社にも警察が来る。
〇97年はアジア危機で白星社も撤退。コトブキは持ちこたえた。
〇98年、コトブキホールディングス、会長の下、解散に。
〇当時の駐在員、みんな片道切符。戻るところもなくしベトナムに残った。
〇兵庫県人会結成し、現在、会員80名。当時、お菓子を担当していた丹後さんが会長。タンゴ・キャンディという会社を作る。事務局長の本田さんもコトブキの方、現在、食品加工の会社を経営。神戸にゆかりの人が多い。
〇県人会のメンバーは、個人営業と駐在員。神戸市が多い。ほかに西宮市、姫路市も。
〇2007年に井戸知事が来られ、県人会を立ち上げる音頭取り。
〇県の国際交流課と経済科。先月、合同の県人会を開く。
〇浅井氏、2000年にベトナムに戻る。ITの会社立ち上げる。ベトナム法人。
〇7割が日本の下請け。3割は現地。ホーチミンの日系ソフトウェア企業。現在、社員数150名。
〇ひょうご国際ビジネスサポートデスク。兵庫県の地場産業50社から相談を受けて、現地進出のサポートや現地案内のサポート。バンドー、アシックスなども。
〇県は、県下の企業の海外進出をサポートしているが、県はまだ保守的。市は、つぶれるくらいなら海外に出て、稼ぎなさい、と。
〇デスクの事業。2011年に県議会で予算を認めてもらう。


レストランにて〜JETROホーチミン事務所の皆さん/ひょうご国際ビジネスサポートデスク浅井氏

東南アジア視察(カンボジア・プノンペン)その4

長い1日のプノンペン最後は、JETRO事務所さんをお伺い、カンボジア全体についてお話をお伺いしました。

〇カンボジアの選挙は5年に1回行われ、フンセン首相率いるカンボジア人民党が2/3の議席を持っており、おそらく来年(2013年)勝利するだろう。
〇縫製品の輸出が800万トンで主要な輸出産業。
〇輸出先の1位はベトナム、2位が中国、日本へも16〜18万トンあるが、直行便が今ない。
〇韓国には仁川に大韓航空・ASIANA航空の直行便が2便ある。
〇GDPは2012年7%。2012年のひとりあたりで900$台。
〇町中に高級車が走り、iPadも出回る。2000〜2500$くらいの人も結構いる。
〇個人消費では5000$以上の人が80万人くらいはいる。
〇アメリカ向けの輸出品は多い。ZARA、NIKE 日本ではイトーヨーカドーやイオンなど
〇靴では、REGAL,流通センター
〇輸入では中国との取引が多い。生地など。
〇牛肉は中国向けに輸出している。
〇カンボジアはFTAを結んでいないので、ASEANの枠組みの中での取引。
〇中国や韓国からの不動産投資が多い。外国企業にオープンであるため。
〇外国企業にオープンなのは、ポルポト時代にズタズタになり、その後、内戦に入ったため、守るべき自国産業・企業が育っていないこともある。
〇識字率は78.4%。農作業が忙しくて学校に通えない子どもがいる。
〇最低賃金は61$ 80$半ばはワーカークラス 残業を入れて100$超える
〇矢崎総業の開所式にはフンセン首相も出席している。
〇ベトナム・タイから電力を買っている。
〇2013年の国家予算が2406億円。(ちなみに神戸市の一般会計の予算が7000億円強です。)
〇中東・フィリピンがお米の輸出先
〇玄米を精米することができないので、タイやベトナムの企業が農村に行って安く買いたたいている。精米できるシステムを整えれば農業が産業として育つ。


JETROプノンペン事務所前で

東南アジア視察(カンボジア・プノンペン)その3

プノンペンでは、Tiger Wingさんの工場を見学させていただいた後、工場が設置されているプノンペン経済特区の事務所を訪問し、お話をお伺いしました。
  「経済特区」と聞くと、国か自治体が公的に設置しているものと思っていましたが、民間資本の大規模な工業団地なんです。何と広さは141ha!!(甲子園が何個入るのかはわかりませんが。。)
カンボジアでは経済特区が20ほど存在し、実際に稼働しているものはそのうち、6,7か所。フンセン首相がトップのカンボジア開発協議会が、2005年に経済特区の設立と運営に関する政令を発布したスタートしました。その下に、ワンストップサービスセンター(投資申請・通関・労働の手続きや管理運営をワンストップで行う)と、トラブル解決委員会(特区内でのトラブル解決)が組織されています。
カンボジアでは、QIP(Qualified Investiment Project)の対象になると、①輸入資材・生産機械の輸入税が免除②輸出産業は、原材料の輸入と輸出税の免除③法人所得税が免除となる特典があります。また、外国資本が入りやすく、土地所有を除いて外国資本に対する差別がありません。特区では、主に、航路はシアヌークヴィル港を利用。2015年には、プノンペン・ホーチミン間に橋ができる予定で、陸路が使えるようになる。プノンペン経済特区は、22%が日本資本、78%はマダム・リーさんというカンボジアで洋酒輸入業から発展した個人資本。(お金持ちー!!)インフラは国際基準に則って整備されています。進出工場の栄えある第1号がTiger Wingさんだそうです。現在、進出希望の引き合いが多く、インフラ整備を急いでいるとか。
 電気は、通常は政府の電気を使用しており、最近安定してきている。停電に備え、発電所を整備しているほか、浄水・下水の設備、ドライポート、通信設備のインフラが整備されています。日系企業はワーカーに対してきちんとしているので人気が高いそうです。福利厚生もきちんとしている。ベトナムは、人手不足と停電がしょっちゅうあるのが難点で、カンボジアは電気代は高いけれども安定しているメリットがある。また、人件費がまだ安い点も。
特区の周辺に貸家業が増えてきており、特区内で働く人の住居のために情報収集を行っている。
お話していただいた石本さんは、正井さんともお友達とかで、このあと行われたBrigade70の消防訓練も一緒に見学されました。Tuger Wingさんでは避難訓練も行われたようですし、日本のコミュニティができてきているようですね。


プノンペン経済特区事務所前で

東南アジア視察(カンボジア・プノンペン)その2

プノンペンでは、大歓迎に驚いた後に、経済特区の中に進出している長田区の靴メーカー、ラガーコーポレーションのカンボジアの子会社「Tiger Wing Co.LTD」タイガーウイングさんの工場を訪問し、お話を伺いました。案内していただいのは、現地の工場長の春日取締役さんです。
 ラガーコーポレーションは、長田区大橋にある靴製造メーカーで、最初の海外進出は中国山東省、カンボジアに工場を出したのが2008年7月で、4年あまりになる。
 婦人用のカジュアルの皮靴を製造していて、年間生産は25万足。日本の百貨店向けが主流で、今月から量販店向けにも出している。日本の市場は小さくなっており、今後ヨーロッパに向けて販売をしようと現在交渉中。ブラジルや中国では靴の製造の中心になっているが、賃上げや不安定さからヨーロッパのメーカーは原産地率を75%から50%くらいに落としてカンボジアやベトナムに移転しようという動き。引き合いはヨーロッパからきている。
 すべてのTigerWing製品は日本の本社に販売する。靴のデザインは、OEM100%となっており、取引先が指定し、パターン化を行う。日本人は社長、春日氏含め6名、平均年齢46歳。中国人スタッフ12名は、サンプルづくりや中国とのやりとり、倉庫管理などを担当している。ベトナム人も1名いる。工場の作業員は708名(間接要員34名)で、4段階に分かれている。一般ワーカー(黄色の作業服)班長(緑色)副組長(赤)組長(青)。中国の工場からは製品化するまではしていないものもあり、神戸で組み立てたりするが、カンボジアからは100%製品化して出荷する。これまでは神戸港を使用していたが、取引先が東京のため東京を使うようになった。ブランドは、「VIS」「ings」(有名です。川原田注)などで伊勢丹や大丸に出している。
 カンボジアの治安は比較的よいが、完成品は厳しく管理している。生産性は中国の70%くらいか。製造業の最低賃金は61$。61$に手当10$(何か)+健康保険5$+住居7$が必要。二つの労働組合がある。政府系の労働組合はG−MAC(Government Manufacturing Association of Cambojia)それにカウンターパートのものが6つくらいある。出資地別の組合に。
 ポルポト時代に知識層が虐殺されてしまって、教える人の数が足りないことが今も影響している。平均学歴は小5くらい。
 工場の時間は、7:00〜16:00 11:30〜12:30が昼休み 残業は1日4Hまで16:00〜20:00 17:00〜17:20の休憩時間を設けている。
 工場は、第3期くらいから順調になった。3か月の試用期間中の徒食率が10%、それを過ぎると3%に減少。近隣からが6割で、4割くらいは地方からもきている。
 経済特区で4か月に一度会議がある。交流会などもある。
 カンボジア国内の台湾系企業に外注していた経緯があり、カンボジアに進出することになった。
 経済特区で発電所もっている。カンボジアの電気代は高く、1kwh0.23$(ラオスでは0.05$)
 原材料(革)はタイから陸路で入れ、部品等は中国から航路で入れている。
 人件費は、ラオス・ミャンマーに比べて安い。
 法人税は、特区に限らず、国で減免の制度。
 工場内で通関手続きができ、特区内に労働局も併設されている。


TigerWingさん工場オフィスの前で


Tiger Wingさん工場見学

東南アジア視察(カンボジア・プノンペン)

バンコクの次は、カンボジアに移動しました。カンボジアでは予定も多いため、朝、5時集合。ホテルのサンドイッチを持って長い1日に向け出発。
当初のカンボジアの予定は、神戸から進出している工場と経済特区、JETRO事務所を訪問の計画でしたが、神戸市消防局のOBの方がカンボジアで消防や救急技術の指導を行うボランティア活動をされているということで、予定に組み込み4か所となりました。
その消防の部隊というのが、カンボジア王国軍に所属していて、王国軍の部隊Brigade70を訪問することになりました。これがまた、何とも国賓級(?)の歓迎となって、私たちはただただ驚きのできごとばかり。空港ではVIPルームに通され、市内を移動の車には、先導車がついて車を交通整理しながら走ります。部隊Brigade70に到着すると、赤じゅうたんに歓迎ラッパ、花束贈呈で貴賓室に案内されました。歓迎のセレモニーが行われ、当方からは、市長のレターを読み上げました。
神戸市消防局のOBの正井潔さんが、JPR(日本国際救急救助技術支援会)というNPOの組織の活動として、カンボジアで、本当に一生懸命にご自身の息子や娘のように厳しく愛情たっぷりと指導をされていて、また、神戸市から中古の消防車を贈っていることなどから、日本や神戸に対して大変な感謝の気持ちを表されました。
詳しくは、正井さんがきれいにまとめられているので、JPRの報告のページをぜひ見ていただきたいと思います。
 こちらです
 http://www.jpr.gr.jp/page079055.html
私から、コンテナを乗せたトレーラーを追い払っている(笑)瞬間の写真を追加しておきます。
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東南アジア視察(バンコクその2)

山下ワークスさんの工場訪問の後、交通渋滞の中、バンコク中心地に戻り、JETROバンコク事務所でタイ進出企業やタイの状況についてお話を伺いました。

〇洪水はあったけれども、バンコクには被害がなく、現在、V字回復してきている。
〇企業の状況はというと、東南アジアの国をいろいろとみてきたけれども、最終的にバンコクに戻ってきたというところで、最近は中小企業の進出も多い。
〇日系企業は7000くらい。自動車部品だけでも2000ある。日系間の取引も多い。
〇そのため、特徴を持っていないと、競争に勝てない。何か、強みがいる。
〇人手不足が最大の問題になっている。親日の国であるが、競争はあるので、リスクはある。
〇最近、サービス業が進出してきている。小売りやレストランなど。日本食はタイでブームになっている。
〇労働者の年収(?)は5400ドル。バンコクでは1万ドルを超える。
〇若者が地方からバンコクに出てきて働く。
〇タイの企業とビジネスマッチングを行っていく方法も。
〇地域の中核の国ではカンボジアやミャンマーなども考えられる。
〇リスクがあるということも考慮してもらいたい。バンコクよりカンボジア・ラオス・フィリピンが向く場合もある。
〇もし進出するのであれば、日本の本社が体力のあるうちに来たほうがよいと思う。チャンスもあるが、リスクもあるため。
〇日本にとってタイ・バンコクは、(洪水の際の部品供給の問題など)すでに経済の中に組み込まれているという面もある。
〇数年前に進出した会社は、法人税の減免の制度の中で投資を回収し、内部留保を増やしてきている。しかし、今後の企業はどうか、考える必要がある。
〇タイの少子高齢化は中国と同じで長い目で見ると問題化してくる。
〇マレーシア・インドネシアは、タイから20年くらい遅れがある。
〇タイのひとりあたりのGDPは5400ドル(今年は5800〜5900の見込み)
〇マレーシアは1万ドルを超える。①シンガポール②ブルネイ③マレーシア④タイの順
〇インドネシアは3500ドル超え。
〇タイではテレなどビは普及しているが、カメラ・PC・車の普及率は低い。
〇人口6593万人。2030年がピークとなるだろうといわれる。
〇タイから独立を主張しているイスラム教の団体もある。
〇プミポン国王は人望があり、人々の心の支え。
〇バンコクではサービス業が8割で2割が製造業。製造業は東の地域が中心。
〇輸出に依存した経済構造で、GDPの70%。
〇タイ政府としては、消費を促す、最低賃金を上げるなどの政策をとっている。
〇東日本の震災の影響を受けて、部品が入らず生産を落としたが、2012年はいい状況。しかし、輸出が減少してきている。中国・日本・マレーシア・ベトナム・欧州で減少。
〇消費は伸びており、タイ経済は安定している。
〇ここ数年は失業率が1%以下と雇用情勢はよい。
〇中小企業でも高額の報酬のところも。
〇2011年の総選挙の公約が最低賃金の引き上げだった。2013年の1月から全国一律300ドルになる。
〇日系企業はまた増えてきており、日系企業向けのサービスも増えてきている。
〇経済政策は政権が変わっても引き継がれる。
〇日系が多くて、日系同士での取引きが多い。
〇環境、学校・医療整備やメコン地域の道路整備が進められている。
〇ミャンマーの成長をタイで支援して取り込んでいく。
〇リスクとしては、①日系同士の競争の激化②人手不足③人件費の高騰④少子高齢化⑤洪水などがあげられる。
〇洪水に関しては、ダム・貯水池の整備や放水路の整備。JICAも協力して進められている。

Q1>タイの教育制度は?人手不足?
A1>日本と同じ、6・3・3制。まず、国民性として、あまりあくせく働かなくてもという雰囲気。女性の方が真面目に働く。お店の前でプラプラしているようにみえても、実はバイクタクシーとかの場合も多い。
Q2>学校は?
A2>お金のない人は行っていないこともある。
Q3>日本の企業の進出はさらに膨らんでいく?
A3>製造業は今後も増えるだろう。トヨタさんが先日も宣言されたこともある。
Q4>日本の国内の関連企業は仕事がなくなっていく?
A4>生き残るために海外に出ることに。
Q5>サービス産業は?
A5>増えている。日本のチェーン店も。
Q6>ファッションは?
A6>ユニクロ、コナカなど。タイは暑いけど、フリースも売れている。外資規制により合弁会社の必要性がある。タイが51%以上でないといけない。アパレルはこれからだろう。ZARAとか。
Q7>タイの商習慣・商文化はどうか。
A7>独特のものは特にない。サービス産業はパートナーが必要になる。パートナーともめることはある。税務調査で文句をつけられることはある。たとえば関税をとられるなど。しかし、周辺国と比べると、under-table(袖の下)もまだましな方ではないか。
Q8>数年前に政治デモ盛んだったが、政治的なリスクは?それによる投資への影響は?
A8>このビル(JETROの事務所のある)にも銃弾が撃ち込まれた。火種はあるが、今の政権側、インラック首相は穏便にしたいと思っている。大きな混乱は起こらないだろう。政治と経済は分かれており、政治が投資に影響するまでに至っていない。今の政権は農民が支持基盤。人件費が上がっており、労働集約型からサービス産業へとBOIも転換しようとしている。移行していけば投資は増えるだろう。介護ビジネスなど。

私のカメラにあるのは、空港で撮った写真のみです。すみません。
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東南アジア視察(バンコク)

シンガポールから空路バンコクに移動。バンコクから車で1時間ほど移動した郊外の工業団地の中にある山下ワークスさんを訪問しました。山下ワークスさんは、尼崎に本社がある、金型及び部品の製造・加工や自社開発による自動鏡面加工装置(AERO LAP)を製造販売する会社で、7年前にタイに現地法人を設立されました。
現地法人の社長は、尼崎本社の社長の息子さん、いわゆる2代目になりますが、社長がタイに進出を決めてからタイに渡り、タイ語を習得されたという、つわもの。現地は、日本人従業員が2名のほかはタイ人28名だそうですが、日本人1名が産休を取られるため、2代目社長は急きょ日本から戻ってきて切り盛りされていました。説明も案内もすべて社長さんに対応していただきました。(どうもありがとうございました。)
まず、社長さんから切り出されたのがタイのBOI制度に関してです。外国投資を進めるためのタイの制度で、法人税や設備に用いる機械の輸入税などが還付されるなどの制度。ところが、税務署でもなかなか税が還付されずに、何度も食事の接待をしたとか。。。
工業団地は、タイのローカル企業がほとんど。どろぼうに入られてマイクロ検査器具などが盗難の被害に遭ったために急きょ、柵を作ったそうです。
タイでの最低賃金は、日給300バーツ。(1バーツ¥3くらい)社会保険等もあるが、使える病院は限定される。1年に30日の病気休暇があり、有給休暇は6日。BOIは9年で期限が切れる。
工場見学もさせていただきました。自動車の部品などを製造する際の穴あけ用の道具類(ピン・ポンチ)の製造工場や、AERO LAPという鏡面仕上げのできる表面研磨機での実演もデモしていただきました。(写真は、デモで¥500硬貨を磨いてくれた工場の従業員のお嬢さんです。)
洪水被害はバンコクはほとんどなく、また、被害のあった地域もほとんど復活しているようでした。タイでの自動車生産が洪水前に戻っているために、お仕事も順調なようです。立ち上げ当初は、資金繰りや現地の商習慣など、ご苦労されたようですが。
タイ語を習得して現地で頑張られている気骨のある方なのですが、とても気さくで親切なお人柄でした。2代目社長さんを育てられた日本の社長さんにも会ってみたいなあ、、と思いました。
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東南アジア視察(シンガポールその3)

シンガポール3番目の訪問先は、Mt.Elizabeth Novena(マウント・エリザベス・ノビーナ)病院です。ノビーナ病院は、東南アジアで病院などを展開するParkway(パークウェイ)という病院グループの、シンガポールにある4つの病院のうちのひとつで、この7月にできたばかりの病院です。Parkwayの20%株主である三井物産の方にエスコートしていただきました。
 シンガポールの医療事情〜
シンガポールでは、全国民が公的保険に近いものには入っているが、公的病院は12か所しかなく、大変混み合っている。それで、民間の保険を買ったりしている。民間の病院は、値段の設定は自由で、ノビーナ病院は、最も高級なクラスにあたる。2〜3割は海外からの患者。自分のお金で治療費を払っている。インドネシアからが4割くらいで、ビジネス面で進んでいてもまだ医療のレベルが低い。
日本の病院と違って、病室・検査室などの棟と、クリニックモールの棟がある。開業医がメインで、クリニックモールに入居し、検査機器やオペ室などを共有して使う。
医師免許を取ったら10年は公的病院で働き、その後開業したりする。クリニックを開業するのも、先生の中での推薦が必要で、審査は大変厳しい。(田中先生もおっしゃっていました。)
次の春に田中先生のクリニックもオープンする予定。
ベッドは333床、クリニックは250になるが、現在のところは半分くらい。
ほかに、三井物産のメディカルヘルスグループで、薬局チェーンや介護、薬原料の輸入などを行っている。
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東南アジア視察(シンガポールその2)

シンガポール2か所目は、シンガポールの通産省の下にあるA*STARという機関の研究所バイオポリスの中にあるアジア・メディカル・センター(Asia Medical Center 以下AMC)を訪問し、尾崎美和子センター長にお話を伺いました。
A*STARは、”Agency for Science,Technology and Research"なので、いわゆる科学技術研究庁といったところでしょうが、目的がはっきりしていて、”経済を知識ベースのもの、イノベーションで活性化されるタイプのものに転換していくためのエンジンになること”。日本のR&Dとは違っています。
AMCは、バイオポリスの中にありますが、A*STARとは直接関係していません。日本の企業集合体の研究支援のためのシンガポール現地法人で、300社以上の登録があります。
医療支援と、医療機器の進出支援の部門があり、医療機器開発や海外進出の支援を行っています。たとえば日本で研究開発された新しい治療法や医療機器を、シンガポールの病院や大学と連携して臨床研究を行い、プロトタイプのものとして確立させていく支援などを行います。

視察の申請も、セキュリティが厳しくて大変だったようです。何とか撮影の許可をもらって尾崎センター長と。
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いただいた資料の中から~
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東南アジア視察(シンガポール)

民主党が大負けした選挙結果を夜中までウォッチしてから、3時間くらいだけ眠って早朝のベイシャトルで東南アジアに向け関空に向かいました。
第1日目はシンガポールの大きな病院、シンガポール・ゼネラル・ホスピタルSingapore General Hospital(以下SGHと表記します)、バイオ系の研究所バイオポリスの中のアジアメディカルセンターAsia Medical Center(以下AMCと表記)、民間の病院、マウント・エリザベス・ノビーナ病院Mt.Elizabeth Novenaの3か所を視察しました。
神戸市では、医療産業都市を進めていますが、今後期待される国際的医療交流の要として、生体肝移植で国際的に著名な田中紘一先生を中心とするKIFMEC(神戸国際フロンティアメディカルセンター、キフメック)の病院建設が予定されています。
SGH、Mt.エリザベス・ノビーナの視察には、SGHで前日に生体肝移植の手術を執刀し終えたばかりの田中先生にも出席していただきました。先生は、これまで、SGHにおいて多数の手術にご協力されており、SGHの若いドクターの先生方を指導されてきています。
SGHはイギリス植民地時代からの伝統ある総合病院ですが、伝統のみでなく、最先端の医療を提供できる体制がとられており、また、広大な敷地の中には、心臓・眼科・歯科の専門センターのほか、アメリカ・Duke大学の医学部大学院が誘致され、研究にも力が入れられていました。
現在、地下鉄の駅に近い場所に新しい病院建設などが進められており、さらなるアカデミックな医療センターを目指していくということでした。
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日華親善の議員連盟

本日、日華親善の友好議員連盟で、台湾の101回目の国慶節の記念パーティに出席しました。台湾(中華民国)の弁事処(台北駐大阪経済文化弁事処)黄所長以下、日本に駐在されている役所の方々や、在日の方々、県議会の連盟、日華親善協会、などなど、300人くらいでしょうか。獅子舞は、各テーブルを廻っていくので、延々、1時間くらいあったのでは。獅子舞に入っている人ふたりも、伴奏の太鼓や鐘の演奏をしている人たちも、本当に疲れたと思います。
久々に出会った方々もいて、楽しい会でした。
また、台湾、行きたい!!
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中華同文学校

5日の日曜日、中華同文学校の成績展覧会(一般公開の授業参観のような感じです)が開かれ、同僚の横畑議員を誘って見学してきました。中華同文学校では、授業はすべて北京語で行われますが、日本語の国語のような科目もあり、生徒たちの会話は関西弁でした。(笑)1年生から「切り絵」「水墨画」が必須のようで、教室に作品が掲示されています。学年が上がるにつれ、だんだんと切り絵も水墨画も高度で繊細な作品に向上していくのがよくわかります。漢字を書くことに力を入れられているのか、貼りだされている作文の字がどの子もみんなきれいな字で驚きました。卒業すると中国語ができるようになるためか、生徒の1割は日本人家庭だそうです。写真のかにさんが1年生の水墨画、サッカーは切り絵の作品です。日本も最近になって日本の文化を教育の学習課程の中に取り入れるようになってきたようですが、私たちの時代は残念ながらあまりなかったように思います。
「神戸と華僑」という図書によると、中華同文学校は、第2次大戦で焼失し、その後、募金運動などが展開され、苦難を経て再開され現在の学校になっています。
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台湾式生春巻き(^o^)

南京町に代表されるように、神戸には、たくさんの華僑の文化が根付いています。舞子にある移情閣(孫文記念館)は、かつての華僑の豪商、呉錦堂氏の別荘でした。孫文が訪れたことがあることから、今は、孫文記念館として日本で唯一の孫文に関する博物館となっています。(ひろこ倶楽部だより16号をご参照ください)
栄町には、華僑歴史博物館という民間で運営されている博物館がありますが、その中の研究会で身近な華僑の方々の半生について、聞き取り形式で取材を行って、聞き書きヒストリーとして出版されております。そうした物語の中に、リンさんというご婦人が登場し、中国式の(台湾式)生春巻きのことが紹介されています。誰かに継承してもらいたいと、いろいろな機会に教室を開いておられ、試食だけでもいいので広めたい、というようなことが書かれていました。インタビューの内容からも、気さくで優しそうなお人柄が想像され、ぜひとも会ってみたい!!生春巻きが食べてみたい!!と、お願いをしたところ、快く承諾していただきました。
本当は、きちんとレシピに沿って、全行程を覚えるべきところですが、とりあえず、第1回目は試食だけ、第2回目に生春巻きの皮づくりにチャレンジしました。編集して動画のメニューにレシピとともに掲載しました。
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アジア陸上競技大会

第19回のアジア陸上が、ユニバー競技場で7日から開催されています。(正式には、「第19回アジア陸上競技選手権兵庫神戸大会」)
アジア40か国から一流選手が集まってきていますから、こんな機会はないということで、第2日目の昨日8日、見学してきました。スケジュールがよくわからないので、とりあえず行こうと行ってきましたが、今、会場で買ったデイリープログラムを見ると、私たちが見学したのは、女子の7種競技の砲丸投げ、女子円盤投げ、男子10種競技の中の棒高跳びの3つと確認できました。
 どれも間近で見学するのは初めてなので、棒高跳びの棒の「しなり」や、円盤投げの際の発声、モデルさんのような砲丸投げ(7種競技)の女子選手、すべて実際に体験して驚くことばかりでした。
 棒高跳びで、日本の2人の選手、中村明彦選手、田中宏昌選手に、拍手を送って応援しましたが、10種競技だったんですね!!100m、走り幅跳び、砲丸投げ、走り高跳び、400m、110mハードル、円盤投げ、棒高跳び、やり投げ、1500mです。この日は2日目で、そのあとすべて行われ、最終で中村選手が2位、田中選手が4位になったのを今朝の新聞で確認しました。短距離から長距離、跳躍に投げる力も必要だから、鍛える筋肉も全部違う上、棒高跳びなんて飛ぶだけで技術が必要ですよね!すごいなあ、と改めて思います。
 もうひとつ思ったことは、棒高跳びとかの応援は、変な声を出してタイミングを狂わせてもいけないし、難しいものだなという点です。風に左右されるので、いい風のタイミングを選手は狙って走りますが、最後に合わせるのは歩幅や棒の位置などかなり微妙な調整が必要です。
明日が最終日です。
写真は、うまく撮れてませんが、こんな雰囲気だったということで。

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ペルーのお祭り

7月10日(日)に、「海外移住と文化の交流センター」で、ペルーのお祭りが開催されます。昨年行って、初めて見る衣装(ものすごーいかぶりもの!!)のダンスやペルーのお料理を楽しむことができました。あまり知られていないので、皆さん、一度行ってみてください。今年はペルー独立190周年の記念行事で、特別にステージが豪華になっています。

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