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小樽2

小樽では、小樽エネルギーセンターを訪問しました。
ウィングベイ小樽全体の写真は大きすぎて撮っていませんので、HPから借用します。(すみません、文字カットさせていただきました。)小樽エネルギーセンターは、ウィングベイ小樽に電気、熱のエネルギー供給を行っています。

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小樽の築港地区の再開発事業として、ウイングベイ小樽の前身となる広大なショッピングモール「マイカル小樽」が99年にオープンしました。直線距離600m、床面積は、34万m2という広さ。(ドーム7個分)このショッピングモールにはエネルギーを供給するため、発電設備を備えたエネルギー棟が建設されており、会社「マイカル小樽エネルギー供給(株)」がエネルギー供給を担ってきました。
 ところが、マイカルの民事再生に伴って、親会社が破たんしたため、燃料がLPGから北海道ガスの天然ガスに切り替わったこともあり、北海道ガスの子会社、エナジーソリューションに営業譲渡となりました。
ということで、エネルギーソリューションの方に、全体説明と施設見学も立ち会っていただきました。

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基本は、ガスコンバインド・コージェネレーションシステムです。6000kwのガスタービン発電機(KHI製)2台で発電し、運転時の排ガスを利用してボイラーを運転、その蒸気によって蒸気タービンを運転し、更に発電を行います。電力供給のみでなく、冷水と蒸気の供給も行います。熱回収が随所に行われており、隣接する民間マンションにも熱供給が行われています。(停電時には、非常用のディーゼル発電機も設置されています。)

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ガスタービン発電機

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運転コントロール室の監視モニタ

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屋上の排気塔ですが、景観を考慮して外から見えにくいようになっています。

帰り、「エネルギーセンターを出て、ウイングベイを通ったら駅につながっていますよ。」と案内されたため、ショッピングのフロアを通って駅に向かいました。さすがに600m、広いわー!!ずうっとショッピングモールが続いている感じでした。

小樽1

小樽では、「小樽・北しりべし成年後見センター」についてのお話を伺いました。
その前に、ですが、小樽市役所の庁舎について少しご紹介します。小樽に観光に訪れても、なかなか市庁舎までは皆さん行かれないかとも思いますので。
小樽市庁舎は、昭和8年に建造され、昭和60年に小樽市の歴史的建造物に指定されています。金融の街として栄えただけあって、庁舎の財源は、民間の方の寄付をもとにしたもの。(お金持ちですよね)

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庁舎玄関のステンドグラスです。

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議場の天井にもステンドグラスがあるのですが、安全のため落下防止の枠がはめられていました。
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同じく議場にあったレトロなヒーター。

それでは、成年後見センターに戻ります。

〇小樽市の人口は、20万7000人をピークに減少、現在は12万8000人。
〇冬場は除雪作業が大変。韓国の若い人を含め3000人のボランティア雪かきがやってくるように。
〇除雪の年間予算は10億円。昨年は、雪が多く15億円となった。
〇高齢化率が高く、33.4〜33.5%
〇「小樽・北しりべし成年後見センター」は、住民サイドから立ち上がったもの。
〇H17から活動している「杜のつどい」というグループが、社会福祉士の関口先生を講演に招いたことがきっかけとなった。
〇H20年にグループのメンバーや関口先生が中心となって検討委員会が構成され、家裁が任命しやすい組織として、H22年4月に社会福祉協議会の中にセンター設立となった。(小樽と近隣5町村)
〇商店街の中の空き店舗を活用して、包括センターと併設したセンターの相談窓口を置いている。
〇目的として、下記
 ・市民後見人の育成
 ・相談窓口
 ・市長申立て
〇元々福祉部の中に相談室があって、相談を受けていたが、包括支援センターに相談室ができて、相談員を設置。登録しているのは49名にのぼる。(養成講座を受講終了しないと登録できない)
〇”一人立ちできる相談員”の養成はなかなか難しいもよう。

相談内容では、「配偶者が本人のために金銭を使用しないため、財産管理が必要」「路上で倒れ、緊急入院。本人の財産が不明。入院費、公共料金が未払い」「母親が本人名義で借金したり、年金を使用したりする」等々、、。本当に大変だなあ、、と実感します。誰もが弁護士さんに相談できるわけではありません。説明員の方が「縦割りをなくしていくこと重要」と言われていましたが、財産管理も含めた支援という難しい問題を、社会みんなで考えていかなければいけないと実感します。

札幌2

札幌図書館2点目は、電子書籍貸し出しについてのお話を伺いました。
電子書籍の貸し出しについては、今まだ実証実験の段階ということで、本格的な貸し出しは来年の秋ぐらいからスタートしたいということでした。
モニターを募ってモデル的に貸し出し事業を行って、アンケート等から意見をまとめて、さらなる次の1手を考えていくというスマートなやり方です。
当日いただいた札幌市の実証実験結果です(pdfファイル)

アンケートの結果では、期待通り44%に対して、期待外れが54%!!しかし、今後、利用していきたいかという問いには、したい人が圧倒的に多く、期待外れであったのは、コンテンツの数量が絶対的に足りないということと分析。元々電子書籍の図書館貸し出し可能な数量が不足しているため。そこで、更に、アンケートの結果を分析して、「地域に関すること」に対する要望が高かったことから、例えば札幌市の歴史に関する広報類や地域の出版に目を向けて、電子書籍化していく、という方向性を出しました。
電子書籍は、1年のうち1/3くらいが雪でおおわれる札幌市にとっては、高齢者や子育て世帯など、雪の中を外出しなくても自宅で本を読めるという大きな利点もあり、市民のニーズを把握したうえで、著作権などが厳しくなく、かつ市民からの期待も大きい、地域のことに目を付けた点がすごい!!と思いました。

札幌視察1

札幌では、札幌市立図書館に調査に行きました。同じ図書館ですが、調査の観点が2点あります。
1点目は、図書館に併設された障がい者雇用を前提としたカフェ「元気カフェ 本の森」です。
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こんな感じのテーブルなど、ユニークな形の手作りの木製テーブルが図書館ロビーに置かれています。
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「障がいのある方もない方も対等な立場で働ける職場をつくり、社会参加及び経済的自立を図る運営」を目的に、市が事業運営費の一部を助成してカフェが運営されています。
この補助金は、「障がい者の割合が5割以上、かつ人数が5人以上、週30時間以上勤務する雇用契約を結んでいる」などの条件を満たす事業者に交付されます。
ここのカフェの従業員は8人。うち、スタッフ6人は全員が障がいのある方です。助成金は、障がいのない2名の従業員の給与にあてられているそうです。
中で提供されるお菓子やパン類も、他の施設で作られた無添加の手作り品が中心。
このほかに、元気カフェは2店舗あり、福祉センターと市役所1Fにあるそうですが、市役所庁舎では1日の売り上げ5万円、140人の来店者があるそうです。
また、大通駅の「元気ショップ」では、売り場面積を倍にしたそうですが、何と売り上げも倍になったとか!?商品開発にも力を入れたようです。勉強する価値はありそうです。

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ということで、次の電子書籍の説明を受ける前に、カフェでまったりと一息。。。(ほっ)

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