2019年予算市会(総括質問)

予算特別委員会では、理事を務めさせていただきましたので、会派を代表して、局別審査終了後に、市長副市長に対して総括質問をいたしました。

*予算特別委員会の流れ
予算の議案及び関連議案が本会議で上程され、予算特別委員会に付託される。
委員長、副委員長、理事、分科会委員(分科会は3つ)を決定する。
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局別審査(3つの分科会に分かれて審査、大体1日にひとつの局)
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総括質問(各会派代表、無所属の委員、1日)
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意見表明(各会派代表、無所属の委員)
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意見決定(採決)
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   本会議
(予算特別委員長から報告を受ける)
(討論)反対意見などを述べる
(採決)
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2019年の予算成立

となります。(大体の流れです)

今回の予算特別委員会では、会派を代表して環境局、保健福祉局の局別審査を担当しました。
また、総括質問、意見表明を担当しています。総括質問は、局別審査で不十分だった課題について、市長・副市長に質疑をします。
<総括質問 こうべ市民連合議員団>
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◎認知症の人にやさしいまちづくりについて
 この条例は、平成28年9月に神戸市においてG7の保健大臣会合が開催され、認知症対策を盛り込んだ「神戸宣言」が採択されたことから始まっている。この宣言では、認知症の早期発見・早期介入や、認知症治療薬の研究・予防など、幅広く研究分野と連携していくことがうたわれており、得られた成果を市民に還元することとされている。
この点について、保健福祉局の局別審査で質問を行い、「神戸大学とWHOによる8万人の神戸市民の介護保険データの研究や、医療産業都市推進機構でのアルツハイマー病の研究の支援を行う」「ヘルスケア分野の製品支援では、開発されたアプリを「神戸モデル」で認知機能に障害があった方に試行していく」などの答弁があった。これらの進捗状況や、今後の予定について伺いたい。
<久元市長/答弁> 
具体的には、平成29年8月から神戸大学とWHO神戸センターの研究者による認知症の早期発見及び早期介入の研究を開始し、約8万人の70歳代の神戸市民が実施した国が示す介護保険制度の「基本チェックリスト」や、薬局や集団健診会場等において実施した神戸市独自の「フレイルチェック」の対象者について、これらの結果と、その後の要介護認定情報を個々の人ごとに紐づけて調査をしている。平成32年度中にデータを分析し、認知機能の変化や要介護状態との関連性についての研究結果を発表する予定である。
本庶佑先生が理事長を務める医療産業都市推進機構においては、従来からポジトロン断層法による認知症の早期診断に関する研究や、脳血管活性化による認知症予防に関する研究等が進められている。地元のイーライ・リリー社とも神戸市を含めた認知症にやさしいまちづくり推進のための三者協定を締結している。
さらに、認知症の治療方法開発に繋げるため、アルツハイマー病患者の脳で起こる神経細胞死のメカニズムの解明が進められている。
このように、最高水準の知見も活用しながら、早期発見・早期介入に繋がる方策を講じてまいりたい。
<再質問>
認知症の研究や調査結果の分析を進めている一方で、健康創造都市KOBEの取り組みが始まっている。
先日公表された市民PHRシステムでは、市民1人1人がアプリ等を使って自身の健康データを管理し、また、神戸市は登録されたデータを分析することが可能になるが、認知症「神戸モデル」とどのように関連するのか伺いたい。
<寺﨑副市長/答弁>
「MY CONDITION KOBE」には、現時点では、認知症「神戸モデル」の第1段階の認知機能検診や第2段階の認知機能精密検査のデータを加える予定はない。しかし、本人が希望すれば認知症やMCIと診断された方が、本アプリに登録することは可能である。
今後、医療産業都市推進機構、神戸大学、WHO神戸センター等と協働して実施するMCIを対象とした治験や非薬物の介入研究等で、健診データや生活データを活用し、経年的に解析・評価することで、認知症の予防や早期介入に役立つような知見を見出すことができるのではないかと期待している。
また、将来的に企業と学術機関の共同研究に、ご指摘のあった「MY CONDITION KOBE」のデータを利用することで、新たなヘルスケア分野の製品・サービスの研究開発支援を促進することが可能になると考えている。
<再々質問>
先日の局別審査で、「健康とくらしの調査」において、健康寿命の延伸には読書が一番であるとの結果が出たと答弁があった。
神戸市が参加した調査から、そのような結果が出ているのであれば、神戸市の中で留めず、少しでも市民に広報紙等で分かりやすく知らせる必要があると思うが、見解を伺いたい。
<寺﨑副市長/答弁>
ご指摘の研究で得た知見についても、市民に十分周知徹底をしていきたいと考えている。

◎訪日外国人・定住外国人への対応について
 危機管理室の局審査では、「訪日外国人に対する観光危機」について、また、代表質問では、「今後増加が見込まれる外国人への対応」について質問した。
平成30年度に、庁内で連携する「観光危機管理」チームが立ち上げられたことは評価しているが、ラグビーワールドカップの開催が目前に迫る中、31年度中に策定される「観光危機管理マニュアル」が間に合わないのではと危惧している。
喫緊の課題となるラグビーワールドカップでの災害時外国人対応について、また、避難所や観光施設での多言語化について、伺いたい。
<久元市長/答弁>
2月17日には、ラグビーワールドカップ開催地であるノエビアスタジアムにおいて、テロを想定した兵庫県国民保護共同訓練を実施した。訓練項目には、外国人の避難誘導や緊急避難場所における外国人避難者の受け入れ訓練等を含め、その実効性を確認した。
平成31年度のラグビーワールドカップ開催までに、平常時・災害時のあり方を含めた観光危機管理マニュアルを策定し、訓練も実施予定である。また、会場及び会場周辺での観客案内や誘導サインのほか、市内7ヶ所に設置する案内所において日本語と英語両方での対応を実施したい。
当日、試合会場周辺における安全対策として、警察や海上保安庁等、関係機関が緊密に連携し、テロ・自然災害・事故などの有事の際に迅速な対応が行えるよう万全を期す。 
避難所での多言語対応については、通訳の派遣等に加え、ホームページやSNS等を活用した避難情報・災害情報を発信していくほか、観光施設での多言語対応については、多言語による避難方法の案内や災害情報の発信、観光施設職員による災害対応訓練等の実施を行いたい。今後は音声AI技術を使った多言語音声翻訳サービス等、新たな技術の実用化を検討進めたい。
今後も増大が見込まれる外国人旅行者にとって、安全で安心な観光地となるよう連携して取り組んでいく。
<再質問>
 私たちの会派では、「やさしい日本語表記」について広めることを、これまで提案してきた。例えば、避難所などで、ベトナム人対応としてベトナム語表記をするということも大切だが、日本にある程度いる方なら、簡単な日本語ならわかるという場合もある。やさしい日本語での表記をしておけば、伝わりやすいと思うが、見解を伺いたい。
<久元市長/答弁>
 ご指摘いただいた点は、大変重要である。日本語が全く分からない方に対しては、その言語で表示する取り組みを進める一方で、簡単な日本語ならわかるという方はたくさんいる。
平成31年1月より広報課ツイッターによる災害情報等に「やさしい日本語」を追加した。また、避難所等に、災害種別を示すピクトグラムにやさしい日本語を加える取り組みもしている。例えば、「余震」であれば、「後で来る地震」といった表記をするのだが、こういった取り組みを進めたい。
 質問の主旨とは離れるが、外国人向け以前に、普通の市民に対して、あまりにも難しい・わかりにくい日本語表記が大変多い。全庁的に、改善に取り組みたいと考えている。

◎森林環境譲与税と木材利用の推進について
 住宅都市局では木材利用の促進について, 環境局では森林環境譲与税について質疑を行った。住宅都市局では, 押部谷東地域福祉センターなど,木材の積極活用に取り組んでいることなどの答弁があった。
 森林環境譲与税は, 今後一定の財源として見込まれるものであり, 環境局, 建設局が関連すると思うが,経済観光局, 住宅都市局とも連携をし, 市が建築する建物への木材利用に留まらず,民間団体などにも呼びかけを行い, 兵庫県産の木材利用の促進に向けた市民への広報や, 六甲山の保全に関する市民への啓発, 広報も兼ねた間伐財の利用促進等に積極的に取り組んではどうかと考えるが,見解を伺いたい。
<岡口副市長/答弁>
 本市では,これまでも,県産材の大消費地として,公共建築物への木材利用を促進することによって,市民に情報発信してきた。
 今年1月の押部谷東地域福祉センターの完成時には,木材利用促進への理解を深めていただくとともに,今後の設計業務等の参考としていただくため,市内の設計事務所等を対象に見学会を開催した。
 市としては,今後も木材利用施設の完成時等に適宜,こうした見学会や勉強会を設けるなど,設計事務所や施工者を含めた民間団体等への普及啓発に取り組んでいく。
あわせて,このような公共建築物や民間施設などの活用事例や見学会の様子等を広報するホームページを今年度中に作成するなど,木材利用の意義や良さのPRとあわせて,市民が木材利用に興味や意識を持っていただけるような取り組みを進めていきたいと考えている。
<再質問>
 色々と取り組んでいることは分かったが、今まで進まなかった木材の利用が森林整備につながるということが、市民にとって少し遠い感じがするのではないかと思う。森林環境譲与税の導入は、国民全員で山を守っていくということの一つの具体的な手段でもあると思っており、その中には木材利用の促進や普及啓発等が実際にうたわれているので、今までやりにくかった啓発やイベント的なことも、この森林環境譲与税を使って何かできるのではないかと、とても期待をして質問をした。今まで色々してきているのは分かるが、もう少し踏み込んで、木材利用を市民に、実際に自分たちの問題として広めていくために、もう一つ何か踏み込んだことをお願いしたいが、どうか。
<久元市長/答弁>
 委員のご指摘については、共感するところがある。他の自治体に比べ神戸市内では、必ずしも木材利用に対する理解が深いとは言えないと思う。その大きな理由は、神戸市には多くの森林資源があるが、林業がほとんど存在せず、なかなか木材を利用する産業がない。製材所はあるが木材を生産する林業が神戸市では育ってこなかった。
 しかし一方で兵庫県は、かなり大きな林業県である。知事との県市の懇談会の時に、神戸市で積極的に木材利用を図っていきたいということをむしろ私の方から問題提起をした。県市の間の連携をさらに進めることが必要であり、岡口副市長からご答弁申し上げたように、公共建築物での利用もどんどん進めていきたいと思っている。この点については、住宅都市局の三木担当局長以下、特に建築職の皆さんはものすごく大きな問題意識を持って取り組んでくれている。委員ご指摘のように、さらに踏み込んで市民に対して理解を深めていく取組みは大変重要だと思うので、ご指摘を踏まえながら全力で取り組んでいきたい。
<要望>
 木材利用の促進といっても市内の林業がないということで、例えば地産地消の条例にも入れられなかったようなこともあるので、この森林環境譲与税をきっかけにして、ぜひとも前進していただきたいということをお願いする。

◎シルバーパワーによる地域の担い手づくりについて
 局別審査において保健福祉局からは、シルバーパワーによる地域の担い手づくりについて、「平成31年度は兵庫区、須磨区、西区の3区で区社会福祉協議会のボランティアセンターと連携して、金銭管理の事業を手伝うことからスタートする」との答弁をいただいた。まずは、他の区への拡大や保健福祉局内での他のニーズへの拡大を検討していただきたいと思う。
さらに今後は、保健福祉局の個別の取組みには終わらずに、今後、有償ボランティアという制度のニーズ・シーズを検討して、シルバーパワーによる地域の担い手づくりが、これからの高齢化社会の一つの切り札として定着できるように推進していくべきと考えるが、見解を伺いたい。
<寺﨑副市長/答弁>
 来年度のモデル事業では、単身高齢者世帯の割合や高齢化率等が比較的高い兵庫区・須磨区・西区の3区においてボランティアコーディネーターの体制強化を実施する予定であるが、3年かけて全区で体制強化を図り、全市実施を目標としている。
今回のモデル事業は、急増する金銭管理サービスのニーズに着目して実施するものであるが、そのほかにも様々な場面でシルバーパワーによる地域の担い手づくりが必要となると認識している。
今後、今回のモデル事業の実施状況などを検証しながら、各区社会福祉協議会のボランティアセンターにおいて、掃除や買い物、外出援助、ごみ出しなど地域での生活援助ニーズに対して、それぞれのライフスタイルに応じた短時間の仕事を求める高齢者を積極的に紹介・斡旋できるよう、順次取り組み、地域におけるシルバーパワーの活用を図ってまいりたい。
<再質問>
WHOの神戸センター長も健康と暮らしの関連について言及している。暮らしの中で、高齢者の方々が地域で活動することは非常に重要である。その点で、無償ではなく、有償でボランティアできることは仕組みとして重要である。
ぜひとも、保健福祉局だけではなく、市全体の取り組みとして、今回のモデル事業を定着していただきたいと思うが、改めて見解を伺いたい。
<寺﨑副市長/答弁>
シルバーパワーによる地域の担い手づくりは健康寿命の延伸を推進する中で、支援を必要とする方と支援する担い手の双方にとって必要な取組みである。すなわち、様々なライフスタイルに合わせた社会参加が可能な地域づくりと、認知症の方等への金銭管理サービスやそのほか様々な家事援助といったニーズが双方に結び合うことがきわめて重要である。
保健福祉局のみならず、市の課題として取組んでまいりたい。

◎全庁で取り組む交通局の経営改善について
交通局では、局採用者に対して5%の給与カットが行われており、平成35年度からは10%カットとなる予定であるが、31年度予算においても、市バス事業では約3億6,000万円の赤字が見込まれており厳しい状況が続いている。
基金の繰入や高速鉄道事業側の給与カットで生み出された財源での資金手当て、土地売却等で対処をしていくとのことだが、交通インフラを活かした駅ナカビジネスの拡張や、広告料収入など、さらなる収益アップをはかっていくことが必要であると考える。
また名谷駅の改修について、企画調整局が補助を検討しているが、今後とも、市民の足として、市バス路線や地下鉄を堅持していくために、他局の施策においても、市バス地下鉄を有効活用できないものか。
例えば、高齢者福祉の観点から敬老パス制度があるように、子育て支援という観点から、定期代割引を民間並みに補助することはできないか。
また、市バスのラッピング広告は大変効果が高いと考えられるので、各局で重点的に広報に取り組みたいものに積極的に活用するなど、赤字になってから繰入れるのではなく、市の施策と相乗効果があるものについて、先に交通局に投資していくということができないものなのか、見解を伺いたい。
<岡口副市長/答弁>
 平成29年7月から地下鉄海岸線中学生以下無料化社会実験を実施しており、一般会計が乗車料の8割を負担しているところである。
 来年度予算においても一般会計では、子育て世帯への経済的な負担の軽減や支援に取り組むべく様々な予算を計上しており、一般会計からの補助金による子育て施策としての子どもの地下鉄定期割引率の引き上げについては、より多くの財源を必要とすることから慎重に判断する必要があると考えている。
 また、市バスのラッピング広告についても広報する事業に合わせて、ターゲットやタイミング、費用対効果などを見極めたうえで検討する必要があると考えており、これについては議論を進めていきたいと考えている。
 いずれにせよ、交通局の経営改善については、まずは交通局において、さらなる経費削減や収益力向上などの取り組みを行うべき必要があると考えている。
 その上で、市が掲げる政策目標に対して、その事業内容や実施方法が交通局の経営改善に資するものと考えられる事業については、局横断的な視野を持って連携を検討していきたい。
<要望>
 今年度は、妙法寺の土地売却によって基金を造成することができたが、こういった手法をずっと続けていくことはできない。財源の問題もあり、すぐにどうこうするというのは難しいかもしれないが、何か継続的に実施できるような手法を全庁を挙げて考えていただき、市民の足を守っていただきたい。

〇要望のみ発言した項目
<要望1>
学校図書館の司書配置について、H31年度、兼任配置の試行をされるということですが、司書の業務は、1校に専任することでこそ、発揮できるものであり、兼任になると十分な効果が得られないことも懸念されます。1校ひとり配置、速やかな全校配置を要望します。
<要望2>
 垂水体育館・垂水養護学校跡地への中核的医療機関の誘致について、計画の概要や誘致する必要性、条件など、地元への丁寧な説明を行い、確実な産科・小児科の病床確保につながるよう要望いたします。

2019年予算市会その2

予算特別委員会
<保健福祉局>
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質問2019予算質問_保健福祉局〜
〇シルバーパワーによる地域の担い手づくり
・H31年度の事業について。今後、どのような事業展開に。
〇AIを活用した健康施策
 「My Condition KOBE」市民PHR(Personal Health Record)システム(個人の健診データのDB)は、色々な面で大変貴重なビッグデータ。更に、個人の行動や生活に関する要素を取り入れることができるため、分析によっては、新しい発見が生まれる可能性もある。AIを活用し、このデータを分析することで、健康長寿に繋がる手がかり等を発見できる可能性があると考えているが?
〇垂水駅前の中核医療機関に整備について
 中核医療機関の病院を誘致する方向となった必要性や誘致の方針・条件など、また、現在の状況について
〇精神障がい者の入院費助成について
・日本の精神科医療は、病床数がOECD諸国と比べても格段に多く、OECDからも、地域移行への支援が求められている。今回の入院費助成制度では、なぜ入院費の助成が地域移行支援につながるのか、考え方の説明を。
〇認知症の人にやさしいまちづくり条例について
・条例には、認知症の早期発見・早期介入に資する研究に対する介護等の情報提供の協力に関すること等が書かれている。H31年度、どのように推進する?
<要望>
〇ヘルプマークの広報について、更なる普及を目指して設置場所の工夫をしてもらいたい。
〇難病相談支援センターについて、神戸市難病団体連絡協議会と十分に連携して進めてもらいたい。

2019年予算市会

現在、H31年度予算案を審議するため、予算の市会が開会中です。
本日(3月7日)予算特別委員会の意見決定が終了しました。
予算特別委員会では、環境局、保健福祉局の質問局別の質問と、質問の最後の日の総括質問を担当しました。

<環境局>

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〇食品ロス削減に向けた啓発活動について
・ワケトンファミリーに、新しい食品ロスのキャラクターを登場させてPRできない?
〇ゴミ出しマナーの啓発について
・Eラーニングを利用するなど、ごみの分別や環境についてどれだけ知っているかをクイズやゲームで楽しく競い合えるような工夫はできない?例えば、「分別見習い」から「分別マイスター」など。
・Facebookの機能を有効活用して効率よい啓発を
〇市民や団体と協働した自然環境保全や生物多様性の取り組みについて
・31年度の取り組みは?
要望:以前、冬季湛水水田にチャレンジされており評価します。おいしい神戸推進条例でも、都市と生産地の交流をうたっているので、推進していただきたい。
〇森林環境譲与税について
・31年度の計画は?
要望:森林環境譲与税の用途として、間伐や森林保全に加えて普及啓発も含まれており、これまでできなかったことも推進してほしい。
〇ゴミ出し支援について
・ひまわり収集の充実を
・保健福祉局が開始するシルバーパワーによる地域の担い手づくりと連携を
・働く女性が増えているので、クリーンステーション管理の在り方の検討を

垂水区総合防災訓練

11月4日(日)西舞子小学校で、垂水区の総合防災訓練が行われました。
たくさんの関係機関が集合して、色々な訓練が行われました。
参加機関は、市のページにありましたので、下記に示します。

<<参加機関(順不同)>>
狩口台防災福祉コミュニティ、狩口台ふれあいのまちづくり協議会、神戸市立西舞子小学校、垂水区地域自立支援協議会、垂水区医師会、垂水区歯科医師会、垂水区薬剤師会、兵庫県看護協会、兵庫県立舞子高等学校、防災女子・シーガルレスキュー(神戸学院大学)、国土交通省近畿地方整備局六甲砂防事務所、垂水警察署、兵庫県警察本部警備部機動隊、垂水消防署、垂水消防団、垂水建設事務所、水道局垂水センター、環境局、江崎グリコ株式会社、コベルコビジネスサポート株式会社、サン神戸ウォーターサプライ株式会社、サンスター株式会社、株式会社ノマディクス、株式会社武蔵富装、DICプラスチック株式会社、杉田エース株式会社、垂水区役所ほか

<<訓練レポート1>>
○土嚢(どのう)作り訓練
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土嚢作りは初めての体験でした。袋いっぱいに詰めると重くて持てません。
考えたらわかるのかもしれないけど、やってみないと実感できないです。
(土嚢作りは、垂水警察さんがご担当でした!)
〇AED訓練
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〇防災紙芝居
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皆さん、熱心に聞かれていましたよ。
〇災害時トイレ
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このトイレはよくできていて素晴らしかったなあ。。
〇高性能救助車の展示
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日本の道路にはデカすぎではないでしょうか。。。
(運転席には山田区長に座っていただきました!)
〇ゆれるん(起震車)訓練
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消防車の奥に置いてあるのが「ゆれるん」です。震度7の模擬体験とかができたと思います。
○煙体験
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オレンジの囲いの中で煙が発生します。
〇給水訓練
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災害時の給水用に、背中に背負うタイプの給水バッグが開発されています。
○負傷者搬送訓練
これは、写真を撮っていませんが、実際に、大人の人を毛布で吊って運ぶんですが、かなり小柄な方にモデルをしていただきましたが、そこそこ重いと感じました。
〇六甲山の砂防ダムの実験
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砂防ダムが”ある”時と”ない”時の、下流域の住宅などに対する影響の違いをわかりやすく模型を使って説明。ダムに土砂が溜まっていっても、以降に再び土砂が流れる際は、スロープがゆるやかになっていて、急な土石流を防ぐ効果があるとのこと。
○“防災女子”による蒸しパン
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ホットケーキミックス(と思います)を溶いて耐熱の袋に入れてゆでて作ります。結構おいしかったです。

垂水小学校ふれあいごみスクール

今日、垂水小学校で開催された神戸市環境局による環境学習の授業、「ふれあいごみスクール」を平木先生と一緒に視察してきました。
対象は、小学4年生3クラス全員で、室内での座学による授業と、運動場に出ての実習授業併せて45分です。

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垂水事業所の所長から、授業開始のごあいさつ。
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環境局職員のお二人から、クリーンステーションの話、ごみの分別方法などについて、わかりやすく説明されていました。生徒の皆さん、興味を持って熱心に聞いてます。
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室内での説明が終わってから、全員で外に出ます。実際のパッカー車を用いて、パッカー車の仕組みなど、実技をしながら説明があります。
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油の捨て方について、牛乳パックなどの中に新聞紙を入れて油をしみこませてから捨ててください、と室内で説明がありました。油や生ごみの水分など、液体が残っているとこんな風になりますよ、というのをわかりやすくするために、水を入れたペットボトルで実験します。キャー!!と驚きの声が上がります。
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最後に、全員で
「混ぜればごみ、分ければ資源」
という合言葉を唱和して、ふれあいごみスクールは無事終了しました。
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垂水事業所長、平木先生と。
講師の職員さんは、トークがお上手で、楽しめるように様々なところに工夫が見られ、子どもたちは楽しんで学習しているのがよくわかりました。大人も受けたい授業だと思います。


獅子が池

 先日、ハンブルク市から市のホルヒ大臣と共にハンブルクの桜の女王アルマゴー・アンナさんが市役所を訪問されました。ハンブルク市と神戸市が環境分野で連携していこうという調印式のための訪問でしたが、アルマゴーさんは市役所訪問のほか、しあわせの村と、長田区の獅子が池で行われた、桜の植樹式にもご出席されています。
 アルマゴーさんが市役所を去られたあと、桜の女王の話題になりました。
「ハンブルクの桜の女王が獅子が池にも行くらしい!!」「獅子が池、どうやって行くのかな。」「山道を歩かないといけないはず」「え?そおなの?ドレス着てたよ。」
というように。。獅子が池については、以前から、議会でも質疑があり、
「不法投棄のひどかった山林、池の周囲を地域住民の力で清掃し、桜を植えて美しくした」というトピックスを聞いていました。
。。(かつては市民の身近な憩いの場だった池や林が心無い人たちによってゴミ捨て場にされてしまった。。昔の美しさを知る地域の住民が立ち上がり、周りに声をかけて、住民たちの力できれいによみがえらせた。。住民はそこに桜を植えて地域のシンボルにしようとした。。そこに、遠くドイツから、桜の女王が訪れる。。)
と、これだけストーリー性のある地域、これは見ておかなければ、と、早速、視察をしてきました。
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1)獅子が池に降りる階段です。
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2)コノハミツバツツジが出迎えてくれました


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3)リゾート地の遊歩道そのものでした!!
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4)案内パネル
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5)長田区の小学校等と連携して、植樹する苗を育てています。
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6)日本とドイツの桜の女王さまたちが植樹された桜の樹
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7)池の周囲を歩きました。ツツジは満開です!!
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8)少し階段を昇ると市街地の景色が展望できます。
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9)残念ながら不法投棄された車両は数台除去できていません。
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10)トイレも整備されました。

以上、報告です。植樹式の当日は、雨が降っていて、アルマゴーさんはドレスをやめて普通のワンピースで来られたそうです。(ホッとしました。)

神戸市文書館

神戸市文書館を会派の人見議員、人見議員のインターン生と一緒に見学してきました。実は神戸文学館に続く第2弾の見学会でしたが、今回は事前にお願いしていましたので、館長から、展示していた企画展のご紹介や館内のご案内もしていただき、神戸市にとって、大変、意義深い施設であることを再認識いたしました。
神戸市文書館パンフレット表
神戸市文書館パンフレット裏
パンフレット、縮小して少しみにくいかもしれませんが、建物の由来が書かれています。元々、この建物は、昭和13年に私立池長美術館として池長孟氏によって建築されたものです。戦争を経て、昭和26年に神戸市に委譲されてから、神戸市の美術館として存続していましたが、私財をつぎ込んで蒐集されてきた池長孟氏の南蛮美術のコレクションは、昭和57年に神戸市立博物館に移されました。その後、1989年に神戸市文書館として開館しています。
神戸文書館は、存在はもちろん知っていましたが、ゆっくり見学することができておりませんでした。是非行きたいと思うことになったきっかけは、次のチラシの通り、「神戸と難民たち」という特別展示を行っていたからです。
 リトアニア領事官の外交官杉原千畝(ちうね)氏がたくさんのユダヤ難民を助けたことは知られるようになってきましたが、助けられたユダヤの人々が、その後、神戸に滞在したことは、あまり知られておりません。この史実について調査をしてわかったこと、また、映画「海難1890」でも描かれた和歌山沖でのトルコの戦艦エルトゥールル号の遭難事件の際、神戸に来て養生してから帰国したこと、大正時代、ロシア革命から子どもたちを救った「陽明丸」と勝田銀次郎(後に神戸市長)の3つのストーリーについての資料が展示されていました。
 特別展示の期間は2週間であったため、時間が合わずに残念ながら見学することができませんでしたが、ずっと、文書館に行きたいと思っておりました。今回、念願かなって、館内の説明も受け、3つの物語に改めて興味を持つと共に、建築家、小川安一郎氏により設計され、昭和13年に完成の池長美術館の、建物としてのデザインに心を惹かれました。
神戸には、まだまだ物語が眠っていることを実感して文書館を後にしました。
神戸と難民たちチラシ
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文書館の正面その1。三宮から2系統のバスに乗って、熊内5丁目で降りると目の前です。
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文書館の正面その2。
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アールデコの様式の鹿の装飾。

水素による熱電供給システム実証プラント内覧会

2017年12月10日、ポートアイランドの旧港島クリーンセンター跡地に、水素による発電と熱供給の実証実験事業のプラントが設置され、実験開始の起工式及び内覧会に出席しました。「水素CGS活用スマートコミュニティ技術開発事業」と呼ばれる事業で、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー産業技術総合開発機構)から助成を受け、㈱大林組と川崎重工業(株)が実施主体として技術開発や実証実験を行うものです。
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<久元市長も出席し、テープカット>

 ガスタービンの燃料に水素を用いる技術的な開発は既に川崎重工業(株)にて行われてきています。このプラントの事業では、
(1)水素・天然ガス混焼ガスタービンの燃焼安定性検証
(2)双方向蒸気融通技術確立
(3)統合型EMSの経済的運用モデル確立の研究開発
を実施することが計画されています。
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<水素焚きガスタービン発電装置と書かれています>
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<白いタンクが水素を供給する液化水素のタンクです。>

水素ガスと天然ガスを混焼して、タービンを回し、発電機で発電し、電気は関西電力に送電します。タービンの熱を排熱ボイラーで回収し、蒸気としてポートアイランドスポーツセンターと中央市民病院で利用できるよう計画されています。神戸国際展示場、下水処理場も併せて4か所への電気の供給も行い、これらの電力消費や熱消費をクラウドシステムで監視を行い、最適な運転を行うことができるよう統合型EMSによって運転が制御されます。
これらを安定的に運用することや、水素ガス天然ガスの割合をどのようにすれば最も効率的か、また、蒸気については、病院のボイラーからも供給を受けて、双方向での上記の融通を行うシステムの確認なども行われるようです。
下記に概要図をスキャンしましたので、皆さん、図を見てくださいね。
パンフレットの概要図

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<燃料電池仕様のバスの試乗会もありました>

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<展示ハウスが附設されており、全体の模型が設置されていました>
 水素に関連しては、NEDOが助成を行っているもうひとつの事業、「未利用褐炭由来水素大規模会場輸送サプライチェーン構築事業」があります。こちらは、神戸空港の北東に、水素運搬船の岸壁を整備し、水素の運搬や陸揚げ(というのかな?)の設備の実証実験を行う者です。H28年のひろこだよりVOL.28ウラ面をご参照ください。

神戸マイスター・神戸アグリマイスター認定式

9月10日(日)、デュオドームにおいて、第10回神戸マイスターフェスティバルが開催され、新しく認定された神戸マイスター、神戸アグリマイスターの方々の表彰式があり、副議長として出席いたしました。
ここで、神戸マイスターとは。。。
*****神戸市HPより抜粋*** 
「神戸マイスター制度」とは、優れたものづくりの技術・技能の継承を図ることを目的とした、神戸市内だけでなく全国的にも通用するハイレベルの技術・技能を持つ方を「神戸マイスター」として認定する制度です。(中略)
また、平成18年度からは、卓越した農業技術を有する方を認定する「神戸アグリマイスター制度」も開始。次世代の農業を担う人材の育成や確保に尽力していただいています。
*****
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私は、市会を代表して祝辞を送らせていただくという光栄な役割をいただきました。

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第10回神戸マイスターの皆さんをご紹介します。
写真、私と久元市長の間に5名の方が、神戸マイスター・神戸アグリマイスターの皆さんです。
私のお隣から神戸マイスター
○相澤 吉範さん・・・表具 花隈で「相澤楽山堂」をご経営。古書画の掛軸、額、屏風などの修復、再表装がお得意。煮出したアク汁など様々なものを使用し時代染めをする技術にも優れているそうです。

○柏木 直樹さん・・・日本料理 有馬温泉「旅籠」にお勤めです。生きたウナギを5秒でさばけるそうです!!小学生対象の講習会や専門学校などでも教えていらっしゃいます。

○橋本 和也さん・・・スペシャルティコーヒー 北野工房「カフェ ラヴニール」ご経営。今年初めての分野スペシャルティコーヒーでのマイスター。専門学校や短大などでも教えていらっしゃいます。

神戸アグリマイスター
○西 昭彦・・・農業 但馬牛の雌牛に限定した良質で美味しい神戸ビーフの生産に取り組んでいらっしゃいます。皆さん、数か月前の渡辺徹さんが神戸を案内した「遠くへいきたい」観てませんか?最後に訪れたのが西さんの牧場でした(^o^)/

○三浦 博美さん・・・農業 西区の議員さんからお花の栽培の技術がすごいと聞きました。外部雇用という新しい経営スタイルを取り入れられています。栽培技術・販売促進等の指導を行って、後進育成を積極的に行われています。

神戸マイスター、神戸アグリマイスターに新しく認定されて皆さん、おめでとうございます。神戸にとってものづくりの人材育成は欠かせません。今後のご活躍をお祈りいたします。

会場の様子から~
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中学校給食の工場「万福」視察

 中学校給食は、デリバリー方式が採用され、H26年11月から一部の学校で先行実施されましたが、一部の業者で異物混入問題などが発生し、一時ストップとなっていました。全校実施にあたり、安全・衛生面に関する徹底した再検討や事業者の再公募を行い、H29年2月中旬より、市内の中学校において、中学校給食が全面的に実施されています。
 中学校給食の仕組み
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事業者は、
 東灘区・西区・・・(株)コープフーズ
 北区北部・・・サンケータリング(株)
 垂水区・・・(株)グルメサービス
 上記以外の区と地域・・・(株)万福

となっています。

(株)万福さんは、元々、大阪で工場給食や中学校給食の事業を展開されていますが、今回の中学校給食の事業を行うにあたって、東灘区に工場を新設されました。工場は、最新の安全衛生の厳格な規定での製造工程が取り入れられていることもあり、文教こども委員会で、視察に行ってきました。
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大阪ではH20年から中学校給食を提供してきた実績もあり、安全衛生面には、細心の注意が払われていることがよくわかりました。
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 特徴的な数点をご紹介します。まずは、HACCP(ハサップ)高度化に準じた製造工程で作られているという点です。ハサップの説明を厚生労働省のページから抜粋したものを下記に示します。例えば、ハンバーグを焼く時に、食中毒や感染症のリスクを分析して、中心の温度が何度でどれだけの時間であれば安全か、というように工程を管理し、そのログを残していくような方法です。
 (これは、教育委員会からの補足説明ですが、(株)万福でのHACCPの認定は、一般社団法人日本弁当サービス協会で認定されているということです。)

 次に、異物混入を防ぐために、配送のトラックがバックで搬入口に入り、外部と遮断された状態で物品の出し入れができる「ドックシェルター」方式や、中の気圧を外気圧より少し高めに設定される「陽圧システム」、金属探知機、人間に対してのエアシャワーなどなど、様々な取り組みが行われていました。
 それから、聞きなれない名前ですが、「ハセップメイカー」と呼ばれる、次亜塩素酸ソーダの消毒水のシステムの水が野菜の洗浄などに用いられていました。(「ハセップ」は、先ほど、登場したHACCPをハサップと記載していますが、メーカーの名前が「ハセップ」となっているだけで、スペルは同じです。)
 殺菌のためには、一般的に次亜塩素酸ソーダが使われますが、ハセップメイカーの水は、これに、炭酸ガスを添加してPH(ペーハー)を5.5~6.5の弱酸性にしたものです。次亜塩素酸ソーダの水溶液そのものは、アルカリ性で、次亜塩素酸イオンが多いですが、弱酸性に保つことで、イオンが少なくなり次亜塩素酸そのものの比率が増えます。次亜塩素酸イオンに比べて、次亜塩素酸の殺菌力は数十倍となり、弱酸性に保たれることで殺菌力が増します。これより酸性が強くなると塩素ガスを発生して危険ですが、炭酸ガスは、PHを弱酸性に保つのに好都合らしいです。

さて、次に、実際の従業員の皆さんが毎日されている、手洗いから調理服を着る所まで行い、中の設備を見せていただきました。写真を取ってもいいですよ、と言われましたが、こんなに厳格な工場で何かミスしたら大変だ、という思いで写真は撮れませんでした。事務局で撮ってもらったものを送ってもらった1枚を添付します。

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手洗いのルーチンを掲載します。場所を離れるたびにこのルーチンをしないといけないんです。
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それから、特徴として、1階は、全部工場ですが、2階には企業内保育所が設置されていました。保育所が併設されているのは、非常に助かると思います。

そういえば、思い出しました。食品メーカーにパート勤務している後輩が、「もう、一日中、お掃除していますよ!!お菓子作っているのかお掃除に行ってるのかわからないくらいですよお~!!」と言ってたなあと。。。後輩の行っている会社は、早くからそうした衛生管理の体制になっていたんでしょうね。
HACCPも、日本で支援法ができたのは、臨時措置法としてH10年。その後、H15年、H20年と5年ごとに延期され、大企業には浸透してきたけれども中小企業になかなか進まないということで、H25年に高度化支援整備を支援対象として期限10年に延期されています。

色々と考えさせられた視察でした。中学校給食は、すごい衛生基準で作られていることだけはよくわかりました。

HACCP(ハサップ)について~厚生労働省のページより抜粋~
Hazard Analysis and Critical Control Point
「HACCP とは、食品の製造・加工工程のあらゆる段階で発生するおそれのある微生物汚染等の 危害をあらかじめ分析( Hazard Analysis ) し、その結果に基づいて、製造工程のどの段階でどのような対策を講じればより安全な製品を得ることができるかという 重要管理点( Critical Control Point ) を定め、これを連続的に監視することにより製品の安全を確保する衛生 管理の手法です。
この手法は 国連の国連食糧農業機関( FAO )と世界保健機関( WHO )の合同機関である食品規格 (コーデックス) 委員会から発表され,各国にその採用を推奨している国際的に認められたものです。」

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