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淡路島資源循環型農業見学#2

2番目は、菜の花エコプロジェクトの一環で行われている五色にあるBDF精製の施設を見学しました。元々、司馬遼太郎さんの「菜の花の沖」の主人公で知られる高田屋嘉兵衛の出身地であることから、彼が好んだ菜の花を栽培して景観とイメージアップに活かしていこうということから発展しているようです。菜の花は休耕田を利用して栽培されていますが、菜の花から菜種油を絞るためには専用の搾取機が必要なため、滋賀に送って処理してもらうとのこと。BDF設備は、菜種油に限らず、家庭から出た廃油を利用してディーゼル燃料を精製するもの。五色地区だけで年間4800リットルの燃料が得られ、利用されていますが、安定して廃油を集めることに苦労されているようです。H14年に導入の設備で機器の総額は700万円。(半額の350万円は県の補助)薬品コスト¥70/リットルがかかってしまうということですが、広まれば機器もランニングコストも安くなるわけですから、行政として広める施策が必要だと思います。(最近の行政は民間企業と同じように費用対効果ばかりを考え過ぎて、収支が合わないことには消極的な気もします。薬品の使用など総エネルギーで考えたらどうなのかという疑問もありますが、これくらいの規模なら市内のどこかの地域でまずはやってみてもいいのではと思います。)
以下、製造の概略フローです。詳細ではありません。
1.天かすなどを取り除いた廃油を静かに放置して不純物を沈殿させる。
2.廃油100リットル+メタノール18リットル+水酸化カリウム5kgを2.5時間混ぜる。
3.底に溜まったグリセリンを捨てる。(BDFの素#1)
4.BDFの素#1を水と合せてかき混ぜ水を捨てる。(BDFの素#2)

1日で約100リットルの廃油処理能力がり、約90〜95リットルのBDFが得られます。100%BDFで走っても車に問題はないようです。排ガスは規制のある黒鉛が出ないため環境によく、ほんのりと天ぷらの匂いがするそうですよ。


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