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しあわせ運べるように

 16年前、神戸のわたしたちは、大事な人を失い、思い出の詰まった家を失い、仕事さえ失ってしまいました。街の根幹である道路が歪み、ビルさえ壊れ、廃墟になったがれきの街、焼け跡になった街に、希望の灯りが点ったのは、人の支えであり、絆でありました。朝ごはんも摂らずに毎朝、給水車できてくれた若い自衛隊のお兄さん、よその街から、ご自身の生活さえおいてきぼりにしてボランティアをしてくださった皆さん、節約した中から、惜しげもなく義援金を差し出してくれたおじいちゃん、おばあちゃんもいたでしょう。人の温もりが点した光があればこそ、あきらめずに互いに支え合って暮らすことができました。
 震災の年の暮れ、ルミナリエの灯が点った時、わたしたちは涙しました。毎冬の、ルミナリエの点灯式には、「しあわせ運べるように」が流れます。この歌を聴くたび、言うに言えない気持ちがあふれ、わたしたちは涙を流すのです。大事な人を思い、辛かった日を思い、また、大事な人を失った人の気持ちを思って、涙します。
 今日はまた、東北の人の気持ちを思って涙を流している人もいるでしょう。
傷ついた神戸は、傷跡を残しながらも美しい神戸になってきました。港には船が着き、街にはビルの灯り、家々には食卓の灯りが点ります。
 東北の皆さんが1日も早く安心な暮らしに戻られることを心から祈っています。神戸の街に点る灯りは、未来の東北の灯りでもあります。時間はかかるかもわかりませんが、必ず復興し、東北にも灯りがともるはずです。
 
 がんばれ東北!
 がんばろう日本!

神戸の街から、東北のみなさんに、しあわせ運べるように。

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