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スーパー中枢港湾

先ほどの港の総料金比較でもわかるように、日本の港が国際港と競争するには、コスト、サービス両面で競争力をつける必要があります。国土交通省が創設したスーパー中枢港湾の施策は、アジアの主要港を凌ぐコスト・サービスの実現を目指し、「港湾コストは現状より3割削減させる」、「リードタイム(※)は現状3〜4日を1日程度まで短縮させる」ことを目標としたスーパー中枢港湾を育成して、基幹航路の寄港頻度の維持や効率的な物流体系を構築することにより、産業の国際競争力の強化と国民生活の安定を図るための施策です。スーパー中枢港湾は、日本のコンテナ物流においてコスト・サービスを向上させるための先導的・実験的な試みの場つくりとして提案されました。スーパー中枢港湾では、規制緩和などを行い、従来の制度・慣行の枠組みにとらわれず、官民が一体となったコンテナターミナルの整備・管理運営方式やコンテナ物流システムの改革が行われます。下図に示しますように、現行では各ターミナルごとに船会社が借り受け、荷役作業は港運事業者に委託という形態ですが、これをすべてひとつのコンテナターミナルとして一体化させ、ターミナルオペレータが一括して管理運営を行う、といったことが検討されています。これにより空きターミナルをなくし効率よい運営ができる、一元化することでITを導入しやすく、リードタイムの短縮が図れる、などのメリットが生まれます。神戸港は、大阪港と共に阪神港としてエントリーされていますが、地理的に離れた神戸港と大阪港の間の交通・輸送をどう克服できるかが大きな課題となってきます。


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