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福島先生のお話

○糖尿病患者は、2002年のデータでは、740万人。予備軍とされる人でも880万人に上る。
○糖尿病は、インシュリン治療などが必要になるほか、透析(腎臓)、失明、えそによる足の切断など、合併症のもたらす影響が大きい。医療費もかさむ。
○欧米では、予防プログラムが早くから取り入れられているが、日本では、まだ浸透していない。(ない)
○白人、アジア系など、人種別に見ると、欧米の人が「インシュリンが効きにくい」が多いのに対し、日本人は「インシュリンの分泌が悪い」タイプが多い。
○欧米では肥満を元に考えればよいが、日本人では、BMI(肥満度)が低くても糖尿病になる人が多い。
○家族と糖尿病の関連性で見ると、一卵性双生児(80%)二卵性双生児(50%)両親のどちらか一方(45%)の割合で、統計上糖尿病になる可能性がある。しかし、これを遺伝子との因果関係で証明するのは大変難しい。
○フランス人が肉やお酒をたくさん摂取する割りに脳梗塞や心筋梗塞が少ないのは、赤ワイン、オリーブオイルがいいといわれている。
○同じように、日本人は日本食がいい。
○空腹時と糖摂取後2時間後の血糖値の関係で、インシュリンの効きが悪い人、分泌が悪い人など、どちらも悪い人、良い人、予備軍など、パターンに分けることができる。
○さらに詳しく個々の特性を見るため、1時間に30回の採血をするという方法(川原田注;詳しい条件はわかりません)でインシュリンと血糖値の関係を調べることにより、個人のインシュリン特性を見ることができる。これによってインシュリン依存性の特性を見ることができ、これによって薬をその人に合ったものにできる。

最後のお言葉〜
「今は、糖尿病患者が増加の一途だが、これを食い止め、予防プログラムを普及させて患者を減らし、糖尿病の合併症を防いで、生活の質を上げられるように努めていきたい。」

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